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草木豆ブック

海榴(つばき)

現在名称 ツバキで
記載郡 楯縫で
当時の使途 油で
海榴(つばき)
中国原産。落葉高木センダン科。これとは別に我が国では、花が春咲く春の木として椿の字を作り国字国訓とした。日本のツバキが中国へ伝わり隋唐時代に中原の地で栽培され、海石榴の名がつけられた。海を渡って来た石榴(ザクロ)のような実のものの意。そして三字名は作詩上短縮されて海榴ともなり。やがて、この名がわが国へ伝わって来た。次いで中国では、海石榴に近縁のツバキ類の自生が発見され、山茶の名が作られた。(ツバキとチャとは近縁、ツバキ属、チャ属と別属にされてもいたが今は同属に取り扱われることが多い)そして海石榴、海榴の字は使われなくなり専ら山茶が通用した。やがてこの山茶の名はわが国へ入り、ツバキには椿や山茶が使用されるに至った(通俗には、山茶花、茶山花がサザンカに使われているが、サザンカの漢名は茶梅)。出雲地方に広く分布し自生しているツバキは、植物学的にはヤブツバキで、栽培変品したものがイエツバキ。
他に下記の名称もあります。
 薬草名:椿(つばき) 記載郡:出雲・神門・秋鹿
※写真はヤブツバキです