蜀椒(なるはじかみ)
現在名称 | サンショで |
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記載郡 | 楯縫・出雲・神門・秋鹿で |
当時の使途 | 薬/材で |
(延喜式典薬寮) 出雲からの貢進量 |
5斤で |
古くから、ミカン科サンショウ(ハジカミ)に蜀椒、フユザンショウに秦椒、竹葉椒を当ててきたが、サンショウは日本の特産種で、フユザンショウは関東以南の日本や朝鮮や中国に分布するが、これらはみな至当ではないことが分かった。蜀椒、秦椒、花椒などは全て中国産サンショウで、トウザンショウ(シナザンショウ)である。しかし古くは蜀椒や秦椒をサンショウやフユザンショウに当て誤って使用していたかも知れない。サンショウの一品に無刺のものがあり、これを最優品アサクラザンショウとするが、これを蜀椒に当てた人もいる。サンショウは出雲に広く分布しアサクラザンショウは奥山地に自生。フユザンショウは常緑で、比較的海近くの雪の少ない暖かい山地に自生。生薬山椒はサンショウの果実の乾燥品。