藍漆(やまあい)
現在名称 | アイで |
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記載郡 | 楯縫・神門・秋鹿で |
当時の使途 | 薬で |
(延喜式典薬寮) 出雲からの貢進量 |
1斤8両で |
ヤマアイと訓んだのは誰に始まるのか知らないが、藍漆は小笠原島特産のモンテン(テリハハマボウ)に当てた字だから、出雲ではこのモンテンの類似品のハマボウを誤認したのではという人もあるが、タデ科のアイすなわちタデアイとしている。ヤマアイなるトウダイグサ科の多年草を藍に当てた人もいる。産地は意宇・島根・秋鹿・神門・仁多の諸都。暖地の海浜落葉樹ハマボウもタデアイも当てる気にはならない。現時のヤマアイとすれば分布は合うが成分や効用で満足できない。他の植物の誤認ではないか。生薬藍葉は葉の乾燥品、藍実はその子実。ヤマアイにはインジゴを含まないので藍染の材料にはならないと言われているが、近時の報告でインジゴイドを含有するかもしれない、媒染剤を使って処理すると古代のヤマアイの摺染は出来るとある。
※写真はヤマアイです
※写真はヤマアイです