大好き☆出雲!「出雲はいいものにあふれてる」~佐田編~
出雲ブランド化推進市⺠委員(⼤好き☆出雲!倶楽部)は、地域の魅⼒再発⾒の活動を続け、市⺠や観光客に更なる出雲の魅⼒を発信すべく活動しています。
今年度は、「出雲はいいものにあふれてる」を活動のテーマとし、地域の「いいもの」を調査・紹介しています。
3回目となる今回は、出雲市の南部に位置する佐田地区の「いいもの」を調査するため、須佐と窪田のコミュニティセンターを訪問し、佐田地区について色々教えていただくとともに、佐田地区の巧みな技術をもつ人とその技術を紹介する写真展「スサノオ人(びと)」を見学させていただきました。
教えていただいた「佐田地区のいいもの」の一部と委員の感想を簡単に紹介させていただきます!
神戸川の清流に育まれた豊かな自然や独自の伝統文化が体感できる「佐田地区」にぜひお越しください。
※各コミュニティセンターについて詳しくはこちら
⇒須佐コミュニティセンターホームページ、窪田コミュニティセンターホームページ
【須佐コミュニティセンターでの様子】
【窪田コミュニティセンターでの様子】
【写真展「スサノオ人」での様子】
佐田地区(須佐・窪田)の「いいもの」紹介
<観光・拠点施設>
スサノオ神話の「須佐神社」と「七不思議」
ヤマタノオロチを退治した「須佐之男命(スサノオノミコト)」の御魂を祀る全国で唯一の神社。神社にまつわる七不思議が語り継がれていることでも知られています。
夏のオアシス「八雲風穴」
隙間の多い岩の空間を空気が流れ、地下水で冷やされることで、夏は冷たい風が吹き出します。夏は、”天然のクーラー”として観光スポットになっています。
県内初の森林公園「目田森林公園」
戦国時代の山城「高櫓城」の山麓に広がる、昭和58年にオープンした県内初の森林公園。オートキャンプ場やバンガローでの宿泊、バーベキューが人気です。
隠れた名水「福寿泉」と「無上泉」
「福寿泉」は”八雲風穴の水”、「無上泉」は”猿渡の水”と呼ばれ、地元の人に親しまれています。島根の名水100選に選ばれており、佐田地区の水道水にも使われています。
伊秩やすらぎの森
伊秩山は中世の武将「伊秩氏」が開いた山城の跡として知られており、展望台やトイレのほか、緑に囲まれた山頂には東屋もあり、散策路も整備されています。ちょうど良い散策コースになっていて、四季折々に様々な花が咲き乱れます。
朝日たたら跡
田儀櫻井家が経営する代表的なたたら場で、地下遺構が良好に残る遺跡です。昭和56年に発見され、昭和58年には県史跡、平成18年には国史跡に指定されています。
横見埋没林公園
7万年前の三瓶山火山の噴石等で埋まった埋没樹木が平成15年に発見されました。現在は、横見埋没林公園に展示されています。
飯の原農村公園(吉栗の郷)、神戸川河川公園(窪田遊好の里)
多彩なスポーツができる施設があり、神戸川河川公園では、カヌー体験や川遊びもできます。公園には羊牧場があり、年間を通して羊たちとふれあうことができるほか、食事どころ「おちらと」もあり、田舎料理を楽しむことができます。
「朝霧遊園」あじさいロード
毛津地区の有志による「朝霧の会」により、地域の玄関口となる町道沿いに整備された遊園です。会員自ら育苗したあじさい約1300本が植栽・管理されています。
<スサノオ人>
頑固に伝統を守る「念仏踊り」
切明神事ともいわれ、毎年8月15日に須佐神社境内で五穀豊穣と疫病退散を願って奉納されます。昭和36年には、島根県無形文化財に指定されました。
島根百傑「石橋和訓」
佐田町が誇る、肖像画の第一人者。地元では「わくんさん」として親しまれてきました。島根県立美術館所蔵「美人読詩」や土谷家所蔵「老女」など多くの肖像画が残されています。
伝統芸能のまち「出雲歌舞伎むらくも座」、「さだ須佐太鼓」
佐田地域では、各種文化団体が連携し活動を行うため佐田町文化協会が設立されています。出雲歌舞伎を受け継ぐ「むらくも座」や須佐神社のお膝元で誕生した「さだ須佐太鼓」のほか、出雲神楽、田植囃子、民謡などの文化活動が盛んに行われています。
スサノオごっとこいまつり
佐田地域のまつりとして、毎年11月3日に開催され、県内外から約3,000人の方が来場されます。特産品の販売、各種展示、ステージイベントなど、盛大に行われます。
「未来サポートさだ」
農地の保全、地域社会の担い手を確保するため、橋波アグリサンシャインやグリーンワークなど佐田町内8つの集落営農組織によって設立され、佐田地域内の農業の共同作業や6次産業化に向けた取組が行われています。
奇跡の野菜「ヤーコン」
もともとはアンデスのキク科の野菜で、ダイエット効果や血糖値、血圧をさげるとして佐田町でも栽培が広がっています。出雲市では、一部学校給食でも使用されています。
低温長期熟成「さだ味噌」
添加物は使用せず、大豆と米と塩で作られています。低温で1年半かけて熟成され、酵母は生きたまま販売されます。出雲市内の学校給食でも使用されています。
こだわりの「原田そば」
休耕田を利用し栽培されたそば粉を使ったこだわりのそば。全国こなもんサミット(2019年)」で3位になるなど、各地のイベントでも披露されています。
みはたいの骨ラーメン
中山間地域の厄介者イノシシを地域活性化に活用するために、いの骨を利用したラーメンを開発。このラーメンが提供される春・秋2度のイベントには、多くの人が集まります。
新たな挑戦「ジビエ工房」
イノシシやシカ料理が堪能できるお店で、オーナーの横山さんの解説も聞くことができます。近くの古民家を利用した「一縁荘」では、囲炉裏を囲みながらジビエ料理を味わうことができます。
牧場のパン屋さん「カウベル」
牧場の中にある、米粉を使ったパン屋さん。バターづくり体験、ピザづくり体験、子牛とのふれあい体験などもできます。
訪問取材の感想など
<平田委員>
須佐と窪田、同じ佐田地域をほぼ南北に線引きされた両地区を午前と午後に訪れました。
両地区を比較するなど、外部の人間のおごりでしかないけれど、やはり両地域の個性の違いを感じました。
神社や神楽、農村歌舞伎など、歴史や文化を活かした地域づくりの須佐地区。
片や、森林公園やカヤック、羊など、自然を活かした体験型イベントでの集客や、農業の近代化を模索する窪田地区。
だが、その両方に共通するのは、汗をかくことをいとわない、地域に根を張る男性たちの姿でした。
どんなに環境が整っていようと、素晴らしい素材が転がっていようと、それを活かすも殺すも人次第だな・・・と思った一日でした。
折しも、スサノオホール入口では「スサノオ人」の写真展が開催中。
12人の匠・・・神楽面、太鼓、ラジコンカー、注連縄、在来種の豆・・・etc.その道の匠たちのモノクロ写真は、どれも何かに打ち込む良い表情。1人を除いては皆さん男性。夢を追う永遠の少年たちでした。
この写真展を企画し開催にまで尽力された方も、その少年の一人でした。
そして、今回の取材を快く引き受けて下さり、丁寧に説明してくださった須佐、窪田両コミュニティセンターのセンター長さんたち。お二人も、少年の心を失わず誠実でひた向きな地域づくりを続ける出雲のいいもの(人)そのものでした。
<井田委員>
地元愛が強すぎて何を書いていいのか困ってしまいました。
あらためて佐田の「いいところ」を取材して思うこと。それは、数ある「いいところ・いいもの」を生かすのは「人」であるということです。
ちょうど開催されていた「スサノオ人(びと)」写真展。まさに今の佐田を表していました。嫁いで何十年経った今でも、佐田の「人」たちは私の宝。
実家の母が一人暮らし出来るのは地元の人たちのおかげ。農業分野の課題解消に向かい積極的に取り組む数々の団体。I、Uターンの人も仲間入り。
歴史、文化を継承しようと活動を展開する人たちの熱い思い。
人人人!! 佐田の「元気人(びと)」応援しています!
<岩崎委員>
須佐之男命ゆかりの地ならではなのかもしれません。
そこに暮らす人々がまさに「出雲のブランド」だと感じました。
二つのコミセンのお話を伺って、私たちの活動の原点でもある「大好き出雲」の 言葉の通り、ひとがこの地を作っているのだと感じました。
私は、これまでのコミセンの訪問全ての気づきがここにあったように感じます。
<森脇委員>
佐田町といえば、多伎町から54号線へ出るときに通る町ですが、いつもきれいに草刈りされた、のどかな田んぼの風景が印象的です。
個人的には、飯の原農村公園(吉栗の郷)で羊と戯れ、カヌーなど安心して気持ちよく川遊びができる神戸川河川公園、夏でも寒いくらいの八雲風穴、自然を満喫できる目田森林公園で過ごすコースが、夏は涼しく、アクティブでお薦めです。
また、笑いあり、涙ありのむらくも座も一度観たらファンになること間違いなし!
今回、「佐田町のいいもの」探しに須佐、窪田コミセンを訪ねると、ちょうどスサノオホールで開催されていた写真展「スサノオ人-びと₋」では、12名もの佐田町在住のアーティストが紹介されていました。
高齢化が進む中、地域を支え、助け合い、頑固に伝統を守る人がいて、継承活動が行われており、地域を大事に思っている人たちが息づいている町。
改めて、佐田町は須佐之男命が魂を鎮めたところであり、まさに「スサノオ人-びと₋」住む人たちの心意気が感じられる地域だと感じました。
<杉原委員>
「さだ味噌」
添加物は使用せず、大豆と米と塩で作られる、低温で1年半の長期熟成。出雲市内のすべての学校給食で使われると聞いて驚きました。出雲の子ども達に本当に良い物を届けられその成長に一役かっています。是非一度ご賞味を。
「スサノオ人」
自然豊かな地域で伝統芸能が育まれている佐田。人口減少が続いているものの、そこに住んでいる人々の営みを、写真展「スサノオ人」で感じることができました。12人の生きざまがモノクロの写真を通して温かく伝わってきました。
やはり、出雲のいいもの、佐田のいいものも、すべては「人」によるところが大きいと感じさせてくれます。